そう二人のことを危惧する。



「もうっ、心空が困ってるでしょぅ!」



 陽詩の声がして、二人は私の左右から遠ざかった。

 この構図も、もう見慣れちゃったなぁ............。



「誕生日!」

「いつか!」

「聞こうと!」

「してた!」

「「だけなのに‼ 理不尽だ‼」」



 二人は交互にしゃべっていた。

 見事に声が重なって、そんな場面じゃないのに、「ほうっ............」と声が漏れてしまう。

 ていうか、ほうっ............って、ちょっとおかしかったかな⁉

 うん、今から考えるとおかしい!

 一人で自問自答していると、「そーれーでっ?」という声が割り込む。

 へっ?



「誕生日いつ?」

「んー......。あー......っと、9月26日」



 確かそうだったはずだ。



「えええ⁉ あと3日しかないじゃん!」



 そう3人が声を上げて、こくりとうなずいた。

 そう。

 今日は9月23日。

 私の誕生日まで、あと3日なのだ。