「歓迎会?」



 そう聞き返すと、陽詩(ひなた)が答えた。



「うん! ほらー、心空(ここら)が来たのに歓迎会やってなかったじゃない?」

「......もう、4ヶ月たっちゃってるけど?」

 

 そういうと、陽詩が「うっ」と声を上げる。

 私が転校してきたための歓迎会。

 みんな、それを忘れてたんだって。

 それで、こんな流れに......。



「ていうか、しなくていいよ。そういうの、準備大変でしょ?」



 そういうと、陽詩は黙り込んでしまった。



「でもー、う~......」

「気持ちはうれしかったよ。ありがとう」



 もごもごとうなっている陽詩に、笑顔を向ける。

 すると、



「なーなー! 心空って誕生日いつなの?」

「なぁ、誕生日いつなんだ? いつだ?」



 大空(つばさ)翼皐(つばさ)の声が聞こえた。

 直後、ぎゅうっと抱き着かれる。

 うーん......。

 結構前から思ってたんだけど、これやめたほうがいいんじゃないかなぁ?

 二人もモテているし、好きなこ、いそうだし......。

 好きな子に勘違いされちゃうんじゃないかな......?