「ごめんね。心配かけちゃった?」



 私が二人にそう聞くと、



「............離れろ」



 ガッと、二人は私から引きはがされた。

 陽詩かな? と思っていたんだけど、声が低いし、いやでも......と考えていて、上を向いたら。

 なんと神楽くん!

 え......と、え?

 神楽くん?

 ......神楽くん⁉



「神楽くんっ?」



 驚いた声で跳ねるようにそう言ってしまうと、「......ん」という優しめの声が返ってきた。

 え。



「「えええぇぇぇええ⁉」」

「............はああああ⁉」



 心の声が出たのかと思った............。

 声を上げたのは、大空と翼皐。

 最後の声は、舞那。

 ......って、私そう呼んでもいいて言われたっけ?

 呼ばれていない気がする............。

 難人くん、って呼んだほうがいいのかな?

 うう、なんだか頭の中がぐーるぐーるしてくるぅ......。

 そんなことを半ばぼやいていると、また私は輪の外で。

 言い争いというか、なんというか............が続いていて。

 また時円に、「......どうするんだ?」と聞かれてしまった。