この星に生まれた、何よりも誰よりも。

 ..................え!
 
 うそやだ、信じたくない‼

 うぅ~~!

 私はしぶしぶ立ち上がり、重たい足を動かして、ピアノの椅子に座った。

 歌いたくないけど............ひきたくないけど............やるとなったら、あれしかない。

 こういう時、私が選ぶのは............毎回毎回同じ曲。

 その曲を、私は選ぶ。

 その曲はあの時の曲。

 殺し屋だったときのコードネームじゃないけど。

 ピアノは、私の声は、感情をのせて、メロディを紡ぎ始めた。



 ——会いたいのに、会えない。

 あの時、もし自分があんなこと言わなかったら、あの人はまだ、この空の下で、笑っててくれたのかな。

 君をあの空の上へ送ったのは自分だけど、それでも私はキミをどこかで探しちゃってる。

 ねえ、もしまだ生きてたら、笑いかけてくれましたか?

 もしまだ生きてたら、私のこと、恨んでいますか?

 あのままでいい。

 あのままでよかった。

 あのままがいい。

 あのままがよかった。

 ああ、私はばかだね。

 ずっとずっと、キミがいた世界を作ろうとしている。

 キミのことを、探している。

 もう、手遅れなのにね。

 キミに言いたかった言葉も、伝えたかった言葉も、あの日の空の......あの空の上に行っちゃった。

 あの空の向こう側に行ってしまった。

 キミは、まだ生きててくれましたか?

 キミは、まだ笑っててくれましたか?

 ねえ、そんなことを言っても答えてくれないのは分かってるけど。

 だけど、ごめんね。

 キミは、ずっと、私の世界の中心でした。

 キミがいたから、この世界が、あの空が鮮明に見えたんだ。

 キミがいなかったら、

 あの空の青さも、

 こんなにもこぼれてしまいそうな感情も、

 キミが笑いかけてくれることも、

 世界は美しいんだってことも、きっとずっと、知らなかった。 

 だけど、ごめんね。

 生きててくれて、ありがとう——。