............え? かわいい?

 聞き間違いかな......?

 

「心空、かわいいっ......」



 小動物のようなかわいさってことかな............?

 でも、うれしいなあ............。

 思わず顔がにやけてしまう。

 

「おい! 独り占めするな陽詩!」

「そうだ! 心空独り占めするな!」



 大空と翼皐が、そう言ってきて、陽詩が言い返す。



「独り占めしてるけど、それは二人が心空を困らせてるからでしょ?」

「えっ? いや、私は......」

「困らせてるのはそっちだろ!」

「困らせてはない! と思う!」

「あ、私......」

「いや、してるから。心空困らせてるからだめっ」

「はああ⁉」

「ダメってなんだよ!」



 いつの間にか陽詩と大空と翼皐が言い合っていて、私はぽつーんと輪の外に突っ立っていた。

 また、「うわ」と傍らから声がして。