「あはは、ごめんね。ちょっとお散歩?に行ってきた」


 
 ニコニコしながらそう返事をする。

 ふふっ、二人とも最初は心を閉じてたみたいだけど、最近は開いてきてくれたみたいでうれしいなぁ......。

 そうしていると、陽詩が私のそばに来て、双子を引っぺがした。



「ちょっと、双子。心空が困ってるでしょ?」

「はあ⁉」

「心空、おはよ」



 ふわり、と笑顔を私に向けて挨拶してきた陽詩。

 ......か、かわいい............。

 陽詩に微笑まれたら、誰だって恋に落ちるっ......。

 陽詩の笑顔にきゅんとして、私も挨拶を返した。



「陽詩、おはよう」

「ねね、今日はお弁当?」



 陽詩が尋ねてきて、私は首を横に振る。

 学食がとってもおいしくて、陽詩のおすすめもすっごく良くて、今日はついつい学食で食べようかな、って思っちゃったんだ。

 節約しなきゃなのに......気を付けないとな......。

 

「じゃあ、今日もおススメ教えよっか?」



 陽詩の言葉に、うんっとうなずいた。

 陽詩のおすすめ、とってもおいしかったっ............。

 

「デザートもおいしいから今度食べない?」

「デザートっ......?」



 食べたい......!

 「ふふ、心空、目がキラキラしてる」と陽詩がほほ笑んだ。

 ...あっ......。

 食い意地張ってるって思われたかな............。

 自分のやったことに、恥ずかしくなった。

 

「か、かわいいっ............」



 陽詩が、何かつぶやいた。