そんな話をしながら、二人で話す。

 話していると、パラパラと人がやってきた。

 でも、まだ大空・翼皐・陽詩(ひなた)舞那(まな)琉宇(るう)は来ていない。



「............つーかさ、今の理事長と校長いるじゃん?」



 校長は担任だけど、と付け足してそんな話を始める来夢。

 理事長と、校長って............時雨(しぐれ)氷雨(ひさめ)のことだよね?



「うん、いるよ?」

「その二人、“煌舞(こうぶ)”の総長と副総長だったんだぜ。知ってた?」



 ............え⁉

 

「ええぇぇぇぇぇぇぇえ⁉」



 勢い良く、その場に立ち上がる。

 何それ‼

 何それ⁉



「知らなかったんだけど⁉」

「でしょ? だからけっこー強いみた......」



 来夢が言い切ったときには、もう私は教室にはいなかった。

 総長と副総長だったのは知ってたけど、“煌舞”のだとは聞いてない‼

 私が向かった先には、『理事長室』と書かれたプレートがぷらりと下がっていた。



「ちょっ、どういうことー⁉」