まぁ、いっか?

 今のほうが生き生きしてるように見えるから。

 隅っこにいる彼らに近寄る。

 3人が、目を見開いてこっちを見る。

 警戒態勢をとった彼らに、ふっと笑いかけた。

 近寄ると、その場にしゃがみこんだ。

 頬杖(ほおづえ)を突き、私は話しかけた。



「............ね? なんで、“群星”の情報が欲しいの?」

「............は?」

「なんかあった?」



 そう尋ねると、もう負けるということが分かったのか、少しずつ話し出した。



「............」



 と、思ったらまた無言。



「ねぇ、名前は? なんて言うの?」

「............№1534」

「............そっかあ、名前じゃなくて番号があるんだね」

「俺は、売られてスパイとして雇われてるんだ。今」

「............うん」

「すごく殺したいやつがいる。そのために、“群星”の情報を盗んで来いって言われた。だから」

「へえ、そっか。............君はそうやって噓をつき続けてきたんだね」



 そう、ちょっと意地悪に返す。

 すると、「............は?」と目を真ん丸にされた。