この星に生まれた、何よりも誰よりも。


「......」



 息をひそめて、沈黙する。

 今度は、どこにいるかわかるように足音を大きくたてた。



「......ッ、そこかア‼」



 男の一人が私の()()位置へ襲い掛かってくる。

 ............予想通り。

 影の中でふっと微笑む。

 私の()に、男が一人。

 その男の首筋に、軽く手刀(しゅとう)を打ち込む。

 その男がふらりとよろめいて、倒れた。
 
 ............あと、二人。

 二人の間合いに飛び込み、一人を背負い投げした。

 動揺した一人の手から、びりっと黄色い光が飛び散った。

 スタンガンを持って、私に本気でかかってくる。

 でも、動きが正確じゃない。

 そのまま動かないでいると、相手がどんどん近づいてくる。

 ——男が、私の間合いに入った。

 そう分かった途端、私はそのまま腕を突き出す。

 ドスッ。

 突き出した手がちょうど、男のおなかに命中する。
 
 がくり、と最後の一人が倒れこんだ。