まあ、食ってしまいたいくらいには。



「そんなもの要らないに決まってるだろう!」

「そ、そんなもの……」



いや、普通に考えたらそうだよね。


ケーキとフォークが異常なだけで、普通はそうだ。

なにをちょっとショック受けてるんだわたし。


ポケットから取り出したティッシュで鼻をおさえる。

こういうときって上を向くんだっけ、下を向くんだっけ。


芽野くんがそういうことに詳しそうだから、訊こうかと思ったのに。


さっきまでこちらを真っ直ぐに見つめていた芽野くんは、なぜか顔を逸らしていた。


その耳が赤いことに気づいたわたしは何事かと目を丸くする。




「……それもどうにかしたほうがいい」


それ、とは?


ああそういえばボタンも引きちぎられたんだっけ。

ボタンがないのはたしかに風紀的にまずいよね、副会長はしっかりしている。


と、納得しながら何の気なしに視線を下ろす。






「わーお、なんじゃこりゃ……」


乱れたシャツから胸元ががっつり見えていた。