無言のまま胸ぐらをつかまれる。
シャツのボタンがぶちぶちって取れる音がした。
手を振り上げられる。
っ、また殴られる……!
思わず目をつぶりかけて、……いや、なんで?
なんで、わたし、悪いことなにもしてないよ。
生徒会の庶務になっただけだ。
なにも、悪いことなんてしてない。
わたしが目をとじる必要なんてどこにもない。
「なによ、その目……」
「……」
「ッなんなのよあんた……!」
かっと般若のように怖い顔をした女の子が、手を振り下ろそうとしたときだった。
「なにをしているんだ!」
そんな声が聞こえてきたのは。



