「っ……」
「まぁ全部、足元には及ばなかったけどね。どれもこれも、作り物めいた味だった」
この人は一体なにを言っているんだろう。
足元にも及ばない?
作り物めいた味?
まるでケーキを人間だと思っていないかのような発言に、いよいよ言葉が出なくなる。
「そういえば」
敬郷先輩はなにも言わなくなったわたしから愔俐先輩へと、視線を移した。
「きみだろ愔俐、生徒会がフォークの集まりだって噂を流したのは」
「違う」
愔俐先輩は続ける。
「噂を流させたんだ」
わたしはまたしても、耳を疑った。
正気だとは思えなかった。
もしそれが本当なら、なんで自分の首を自分で絞めるようなことを?
「同じ意味だろ。…でも、そうか。やっぱりきみの駒は生徒会だけじゃなかったか」
肩をすくめる敬郷先輩。
さっきからわたしだけ話に追いつけてない。
それでも耳だけは必死に傾ける。



