「……!」
すぐにわたしも、はっとした。
……ばか、自分が気にならないからって。
じっと見ないとわからないようなそれも、観察眼の鋭い彼女なら気付いてしまってもおかしくない。
「これは、ちがうの」
『桃、いますぐ生徒会から離れろ』
「あの人たちは悪いひとじゃない」
『なんでそう言い切れるんだ』
「あの人たちを信じてるから」
『僕の言葉は信じてないのに』
「そんなことない!ねえ、きいて……!」
『……もういい』
すっ、と彼女の目から光が消えた。
その瞬間はいくら鈍感なわたしでも伝わって。
「っまって、み────」
プツンと真っ暗になった画面。
いくらかけ直しても、彼女にはもう繋がらなかった。



