ハテナを散らす私に、またもや嫉妬の火がついたらしい取り巻き達が喚き出す。


「京平様!

 どうしてその女を特別視なさるのですか!」

「貴方らしくありません!

 どうか目をお覚まし下さい!」


おっと、ボスの子を差し置きだしたな。

其々の顔がもはや般若に見えてくる。

女の子の嫉妬って本気で怖い。


ギャンギャン騒ぐ女子達に引いている私とは反対に、京平はピクリと眉を顰めていた。



「…俺らしいって、何?

 勝手に決めつけられんの、不愉快なんだけど」



どうやら取り巻き達は彼の地雷を踏んだようだ。

声を低くして言う京平は、とてもじゃないけど女たらしには見えなくて。

本気でどうした…?と心配していたら、怖気づいた女の子達はら蜘蛛の子を散らすように逃げ去ってしまった。