…これは、私達がどうこうできるレベルの
話ではなくないか?


暴走族なんて、漫画や小説の世界の物だと
思い込んでいたし。

正直、この資料を見ただけでもおぞましくて関わりたくないんだけど。


シーン、と沈んだ空気の中、剛だけが
熱く語る。

温度差よ。


「俺にプランがあります。

 宜しければ、聞いていただきたいのですが」


おい、剛。

何で私を見るんだ。

とりあえず嫌な予感がした。


「実は、澪さんに彼らの更生係を
 していただきたいのです」


『えっ』


わ、私が更生係!?

私、単なる真面目女だよ?

殴り合う方の喧嘩なんて、見たことも
したこともないんだよ?(当たり前)

しかも、暴走族相手に更生なんて正気
なのか?!