『…え?なんて?』


風紀委員会の会議中のことだった。

“暴走族”とかいうワードが耳に入ったのは。


「だから、校内に暴走族がいるんです」


ボウソウゾク?

今の時代に、聞き慣れないものだ。

当たり前のごとく、述べる副委員長
長門剛-ナガト タケル-に私は暫しフリーズした。

…冗談でしょ?


『いやいやいや。

 それ、族なの?

 不良グループじゃなくて?』


ウチの学校にそんな野蛮な集団はいない
でしょ。

悪くても、虐めとかリンチくらいで。

再確認しても、返事は変わらず。


「“BLAZE”という族で、リーダー格は
 4人。

 仲間は、推定五十人ほどです」


『はぁああ!?』