最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

「嫌な気配がするんだよね、実はさっきから。」

「嫌な気配って何なの?」

 不吉な事を唐突に言ってきた空衣に、怪訝な顔を浮かべる。

 ちょっと……今何でそんな事言うの。

 本当に嫌な気配してくるからやめてほしい。

 だけど実際、空衣も分かってないらしく首を分かりやすく傾げた。

「本当に気配がするだけ。それも……学園全体に。」

 学園、全体……?

 部分的にじゃなくて、全体って……意味が分からない。

「空衣、嘘つくのはやめて。どうせ気のせいとかでしょ?」

 信じたくなくて、慌てたように口走る。

 空衣、嘘でも縁起悪いことは言わないで……。

 そう願って嘘だと言ってほしかったのに、あっけなく首を左右に動かした空衣。

「俺だって信じたくない。だけどどうしても、変に渦巻くものがあるんだ。警戒してたほうが良い。」

 警戒してたほうが……って言われても、どう警戒すれば。

 何が起こるかもわかっていないのに、警戒のしようもないんだけど。

 でもこういう時の空衣の勘は大体当たるから、無視する事ができなくて困る。