最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 今だってそうだけど、やり方が似ていた。

 空衣は少し前の僕のように、貪欲に神菜を求めている。

 神々に勝ち目がないからこそ、もっと貪欲になっているんだ。

「君はそんな奴じゃない。天使族らしくないよ。」

「うるさい……っ、俺は神菜を手に入れたいんだ。神々に取られて、たまるかよ……っ。」

 裏の顔が出ている空衣に、どうしようもなくため息を零す。

 今の空衣を一言で言えば……醜い。

 高貴な天界族が一体、何をやっているんだろう。

「もう少し前の自分を忘れたの?今の君は醜いただの獣だよ。そんなのじゃ、神菜は振り向かない。」

 神菜は優しくて繊細で、ダメな事はダメと言えるしっかり者の女の子。

 今の空衣には絶対に、振り向かないだろう。見向きもされないかもしれない。

 君が追いかけている神菜を手に入れたいなら、もっと正々堂々と勝負すればいい。

 最も、僕が言える事じゃないけど。

「お前にだけは言われたくないよ、来栖。」

「僕も君に説教なんかしたくないよ。」

 類は友を呼ぶっていうらしいけど、今の状況は類は恋敵を呼ぶっていう意味になっちゃう。