最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 できることなら、教えてほしい。

 だけどやっぱり、神々はフルシカトして生徒会室を出ようとした。

 ……まさか、言えないくらいヤバい事が起こってたって言うの?

「ちょっと神々、教えてくれるだけならいいでしょ?待ってよ。」

「神菜の許可なしじゃ言えない。お前らに協力を仰いだのは、神菜の安全の為だ。それ以上でもそれ以下でもない。」

 地を這うような声で言い放たれ、ぐっと言葉に詰まる。

 神々が言ってることは正しい。

 当事者が神菜なら、本人の許可がないと口外できない。

 それが神菜の精神や生活に影響のあるものなら、余計に。

 神々はそれを分かった上で、僕たちに協力を仰いできたんだ。

 本当なら他組織に協力を仰ぐ事は、普通ならしない。しかも代表が。

 つまり神々にとって神菜は……想像ができないほど大事な存在になっているって事。

 他人と関わる神々が自分から動くという事も相まり、その線が濃くなる。

 神菜が大事なのは僕も同じ。きっと空衣も。

「でも少しくらい、教えてくれたって……」