最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

「神々も来栖も……栞の正体を知ってるんだよね?」

「それが何?」

 神々は言葉も交わしたくないのか、眉間に皺を寄せている。

 さっきから神菜と会いたいオーラが出てるけど……気にしないほうが良いか。

 神々から甘すぎる雰囲気が漂っている事に関しては、無視するに限る。

 僕も早く解放されたいから、若干不機嫌になりながら返す。

 空衣はそれを面白そうに眺めながらも、神妙な面持ちである事を口にした。

「知ってるなら話が早いよね。……じゃあ神々に聞きたいんだけどさ、神菜と創って何があったのさ。」

「……何故言わなければならない。」

 空衣の言葉に、僕もはっとある事を思いだした。

 そう言えば数日前に神々から、神菜と草薙を会わせるなってメールが来ていた。

 それだけしか書かれてなかったし、聞くほどの事でもないのかと思ってた。

 でも空衣の様子を見てたら、そんな簡単な事じゃないらしい。

「神々、それは僕も気になる。」

 AnarchyだけじゃなくZenithや生徒会にも協力を仰ぐって事は、それ相応の出来事があったはずだ。