最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

「そういえばさっきの子たち、いつもは仲良いよね?何で急に喧嘩しだしたんだろう?」

「そ、そうなのっ……?」

 明李君の言葉に思わず反応し、大きな声を上げてしまう。

 そのせいで明李君は一瞬びくっと肩を震わせたけど、すぐに首を縦に振った。

「うん。昨日までは全然喧嘩とかしなかったのに、今日の朝突然喧嘩しだしたんだ。何でかな……。」

 いつもは仲が良いのに、突然喧嘩……。

 普段なら起こる事はないから、魔力が関係しているのは確定だ。

 実際、あの男の子たちの周りにも邪気魔力が憑りついていた。

 急いで鎮静化魔術をかけたから良かったものの、一足遅かったらどうなっていたのか分からない。

 もしかしたら意識ごと、魔力に乗っ取られてたかも……。

 うっ……怖い事考えたら、そうとしか思えなくなってきた。

 自分で思った事なのに自分で怯えるとか……自分の馬鹿さ加減に嫌気がさしそう。

 こんなのだから無自覚とか天然とか言われるのかな……あはは。

「はぁ……急に喧嘩しだしたからビビった。こっちもとばっちりで掠ったし。」