《今日は用事ができたから学園まで翔葉に送ってもらってくれ。悪い。》

 翌日の朝になってから、その連絡は来た。

 朝起きたら新さんからの連絡が来ていて、何事だろうと首を傾げる。

 こうやって新さんが言ってくるの、初めてだ……。

 今までは毎日欠かさず送ってくれたのに、突然できなくなるって……何があったんだろう。

 もしかしたら何もなくて、本当に用事ができただけかもしれない。

 でも嫌な考えはとめどなく溢れてきて、スマホを持つ手が震えた。

 何にも、ないよね……?

 私の嫌な予感は何故か大体当たっているから、容易に無視できない。

 こういう時だけ、勘が良くなるの嫌だなぁ……。

 どうせなら良い事が起こるときに勘が良くなってほしい。

 切実に願いながら、とりあえず学校へ行く準備をあらかた済ませる。

 ペンダント……持って行こう。

 毎日つけているペンダントだけど、今日は絶対に必要な気がしていた。

 一階まで降りて行ってマンションを出てから、周りをぐるっと見渡す。

 そう言えば今日は、翔葉さんが来てくれるって事だったよね。