最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 最近また何か異変が起こっているらしく、確認のメールが大量に送られてきている。

 その中には脅し紛いなものもあるけど、真に受けていない。

 “契約を解消することになる”

 その言葉は私を脅す時に政府が使うもの。

 前まではそれで私が政府の都合よく動いていたから、今もその言葉を使えばいいと思っているんだろう。

 私だってその話題を出されたら、反抗できなくなる。

 この家も生活も政府に支援してもらっているから、契約を解消すれば生きていけない。

 ……でももう、疲れてきた。

 結局私は政府の都合の良い道具だから、自由なんてない。

 今の学園生活も……縛られているもの。

 多少は自由があるけど、お仕事をしなきゃ私は生きていけない弱い人間。

 ……そろそろ潮時、かもしれない。

 分かっていた。あの学園で私が普通に生きられる事はないって。

 ううん。私は魔力を持った時から普通に生きることはできなかった。

 それは今になっても揺るがない、突きつきられた事実。