最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 早退のお話が出るとは思ってなかった……流石過保護新さん。

 あははと苦笑いを零して、大丈夫だという事を伝えるために笑顔をもう一度浮かべる。

 いつぶりだろう……作り笑顔するの。

 最近は心から笑える事が増えたから、笑顔を作らなかった。

 作り笑顔で嘘を伝えるという事は、皆さんを欺く事になる。

 そんなのは……ダメなのに。

 恩を仇で返す真似……一番しちゃダメなのに。

 そう分かっていながらも私は、作った偽りの笑顔でいる事しかできなかった。



「はぁ……疲れたぁ……。」

 新さんには今日は早々に帰ってもらって、ベッドにダイブする。

 今日は新さんといるのが、ダメな気がした。

 ただでさえ隠し事をしているのに、この状況はきつい。

 またスマホの通知が鳴って、確認する。

 何回同じものを送ってくるんだろう……政府のお偉いさんは。

 さっきから政府のお偉いさんからしつこいほどのメールが来ていて、その理由も相まって新さんには早めに帰ってもらった。

 内容は全て、私のお仕事の事。