最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

「あいつ……草薙に、何されたんだ?」

「……っ!」

 聞かれるとは思ってなかったのか、恐怖からか、神菜は肩を大きく揺らした。

 ここまで過剰に反応するって事は……相当嫌な事、されたんだろうか。

 だったら無理に話させないほうが良いだろう。

 俺だって神菜に無理をさせてまで、離してほしいわけじゃない。

 そう考えて神菜に再び声をかけようとした時、震えた声が聞こえてきた。

「え……っと、腕を、掴まれて、そ、それで……左手に、キス、されて……。」

 思い出しているのか、また涙を浮かべかける神菜。

 その言葉を聞いた瞬間、俺は本能のままに動いてしまった。

 ……無理だ、我慢できない。

「っ……あらた、さっ……何をっ……」

「消毒。あいつに触られたとこ、全部言え。」

 ちっ……まさかあいつにキスされた、だなんて。

 左手にキスを落とし、そのまま神菜をソファに押し倒す。

 今まで我慢していたからか、タカが外れると歯止めが利かない。

 眼鏡を外させ、顔がよく見えるようにさせる。