最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

「黙ってください。あなたたちにそういう権利なんて、ありません。」

 気付けば、口からそんな言葉が零れていた。

 こうやって自分の気持ちを言うのは苦手だけど、黙ってられない。

 私には、どうして人を貶すのかなんて分からない。分かりたくもない。

 理由があったとしても、誰かを貶める事はしたくない。

 ……それなのに、軽々しく口に出せる女の子たちが分からない。

「は!?地味女に言われる筋合いない――」

「あります。私の大事な人たちを貶したんですから、誰であろうと許しません。」

「……っ!?」

 女の子たちは私の覇気にやられたのか、途端にしおらしくなる。

 だけど私は、言葉を止める気はない。

「私にはどうして人の事を貶すのか分かりません……が、そういう事を言うのはやめてください。」

 どうして人を貶すのか、蔑ろにするのか……その神経を疑う。

 お願いだから、Anarchyの皆さんを侮辱するのはやめて……っ。

 ――もう、私から大事な人を奪わないで。

 心の中で強く思った時、体の中の魔力が高ぶる感覚に陥った。