い、言ってて悲しくなってきたっ……。

　だ、だけど多分大丈夫っ！

「新さん、頑張ってくださいねっ！」

「あぁ。」

　いつもと同じ言葉を交わし、慎重に教室へと向かう。

　私のわがままで階段近くまでしか送ってもらってないから、今は一人の状態。

　疾風君たちは学校に来るのがが早い時があったり、遅い時があったりとまばら。

　最近はいる事が多いけど、獣族とかは低気圧に弱いって聞くし……。

　さとり族も第三の目が不調だと、体に悪影響があるって分かっている。

　でも最近毎日みんな教室内にいるから、大丈夫だと思うけどっ。

　ぼんやりといろいろ考えながら、教室のドアに手をかける。

　ふぅ……ここまでくれば、安心だよね。

　……だけどここで、気を緩めるのがいけなかった。

「ちょっとついてきなさい。」

「え？……わっ。」

　後ろから女の子に腕を掴まれて、強引にどこかに連れていかれる。

　ううっ、デジャヴ感が凄すぎるっ……。

　ここ最近は呼び出されたり、強引に連れていかれる事がなかったから油断してた。