最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

「お前が可愛すぎるからだ。」

 キスだけでここまで赤くなるなんて……やはり可愛すぎる。

 仕草一つ一つさえも愛おしいというのに、可愛いという言葉が出てこないはずがない。

 それくらいにまで、神菜を愛しているという事だ。

「最近新さん、意地悪ですっ……。」

 神菜はぷくーっと頬を膨らませ、恥ずかしそうに視線を逸らしている。

 意地悪にしているつもりはないが、ついからかってしまう。

 どんな反応が返ってくるのかって思って……これが意地悪って言うのか。

 一人でそんな自己完結をし、ふっと微笑みを零す。

 本当にどこまでも……愛おしすぎる。

 だがその時、神菜が不安そうに顔を曇らせた。

「私、明日からどう生活したらいいんでしょうか……?」

 また泣きそうになっている神菜には、さっきの恐怖が蘇ってるんだろう。

 どうしたらいい……その前に、何をされたかが気になる。

 場合によっては、草薙を始末しなければならない。

 抑えきれない苛立ちを吐き出しながら、優しい声色を意識してこう尋ねた。