最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

「そんな事思う必要なんてないよっ!護衛だって言っちゃえば、僕たちが栞を守りたくて勝手にやってることなんだし!」

 満面の笑みで明李君は、私にそう教えてくれた。

 そ、そうなの……?

 勝手に……って事じゃないと思うけど、そう言われるだなんて思ってなかった。

 でもそう言われたら……本当にそう思っちゃいそう。

「ありがとう。」

 肯定していいのか否定していいのか分からなかったから、お礼だけ伝える。

 明李君が言っている事はおかしいところなんてないけど、素直に認めたくない自分がいた。

 やっぱりまだ、見栄を張ってるのかな……。

 守られるなんて私らしくない、自分は守る立場なんだから……って。

 だけどみんなは、こんな私を守ってくれてるんだよね。

 だったら私も……同じようにみんなを守りたい。

 それじゃあAnarchyの皆さんが私を守ってる意味がないとか言われちゃいそうだけど、それでもいい。

 魔術師の癖が抜けないなら、私だってできる事をしたい。

 心の中でそんな決意を固めながら、私は自分に喝を入れた。