最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 そういえば、お偉いさんは道具を使えば魔術を使えるんだっけ……。

 魔術で動く事を封じられ、身動きが取れなくなる。

 お偉いさん、卑怯だ。

 ぼんやりと考えて、何とか解除しようとする。

 ……だけどその魔術は、私じゃ解除できないものだった。

 誰かに解除してもらわないといけないもので、私一人じゃどうしようもない。

「政府……いや、世界にはお前のような魔術師がいるんだ。これからの研究の為にも……。」

「けん、きゅう……?」

 お偉いさんはぽろっとそんな言葉を零し、大きく目を瞠る。

 何の研究……?なんて、聞けない。

 ……聞きたく、ない。

 でもお偉いさんは悪い顔をして、奥の部屋から体の大きな男の人を呼んだ。

「さぁ、政府に戻ってこい。」

「……離して、ください。」

 男の人に腕を拘束されかけ、頑張って魔術を発動させて距離を取る。

 研究の内容は分からないけど、良くないような事だとは分かった。

 もしかすると、私は人体実験の実験台にされかけているのかもしれない。