最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 ……って、ネガティブに考えちゃダメ!

 自分の悪い癖が出てきてしまい、首を左右に振る。

 邪念を振り払おうとして、生徒手帳をマナーモードにした。

 まぁ……理事長の言葉を無視する事なんて、できないけど。

 生徒手帳をポケットにしまいながら、私は不安な気持ちを強引に打ち消した。



 あっという間にお昼休憩に入ってしまい、教室から理事長室に向かう。

 みんなには正直に「理事長室に行ってくるね。」と言ったから、心配される事はないと思う。

 み、みんなも過保護な部分があるから、分からないけど……。

 そんな不安を抱きながらも、ドキドキと緊張でうるさく鳴る心臓を抑える。

 何でこんな、緊張してるんだろう……。

 嫌な予感を感じ取ったかのように、落ち着く気配のない私の鼓動。

「大丈夫、大丈夫だから……。」

 自分自身に言い聞かせるよう、わざと明るい声でそう言う。

 ……もう、着いちゃった。

 考え事をしていれば、目的地に着くなんて案外すぐだ。

 一旦息を整えて、震える手を奮い立たせて手を伸ばす。