皆さんに謝れて、心の中にあった鎖が取れたような気がした。

 これで……罪悪感に苛まれる事は、ないかな。

 ふぅ……と息を吐きながら、変装を付け直す。

 Anarchy室の鏡で姿を確認してから、教室に向かう為皆さんと別れた。

「じゃあ神菜のこと、任せたぞ。」

「はい!任せてください!」

 新さんの言葉に疾風君が大きく返事をして、何だかほっこりする。

 前にもこんなやり取り見たなぁ……なんて考える。

「栞……じゃなくて、神菜~!置いてっちゃうよ~!」

「い、今行くっ……!」

 気付けば私は置いていかれそうになっていて、慌てて返事をしてついていった。



 ぶ、無事に教室に着いた……。

 教室に向かう途中もやっぱりと言うか、視線を感じずにはいられなかった。

 ちらちらと見られている事が多いけど、ひそひそされている事もある。

 肩身が狭くなっちゃいそう……あはは。

 苦笑いをしながら、大きく深呼吸をして緊張している心臓を落ち着かせる。

 編入した時から見られる事は多かったけど、今は比にならないくらい見られている気がしていた。