最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 それで殺戮魔術が……召喚されてしまったのだ。

「僕は、なんて事を……っ。」

 自分の事ばかり、目先の事ばかり考えて……まさかこうなるなんて思ってなかった。

 ……待って、まずいかもしれない。

 僕はその時嫌な予感を感じ取り、急いで中央棟が見える位置まで移動する。

 ……っ、やっぱり、な……。

 僕の目の前にある光景は、あまり信じたくはないものだった。

 神菜が、暴走したんだ……。

 神々に抱き上げられている神菜を見て、そう悟る事ができた。

 神菜の周りに魔力が少し漂っていて、暴れた後なのが一目で分かる。

 神菜は自分が傷つく事をどうとも思ってない。他人の為に動いてしまう儚い人間。

 僕だって殺戮魔術が発動するとは思ってなかった。

 分かってたらこんな事しなかったし、その魔導書自体を燃やしていたはずだ。

 どうしたら、いい……。

 神々と共にどこかへテレポートした神菜の残り香を追いたくて、目の前に手を伸ばす。

 ……けれど、何を掴む事もできない。

「元宮神菜と神々様、どこ行ったのかな!?」