最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 それと同時に、部屋の扉がノックされる音が響いた。

「入るぞ、新。」

 返事をさせてもらえる暇もなく、Anarchy室の扉が開かれる。

 誰、だろう……。

 そう思いながら、扉から入ってきた人物に安堵の息を吐く。

「何だ、翔葉か。」

「何だとは失礼な奴だな。こっちは心配してきてやったっていうのに。」

「俺一人で十分だ。」

 翔葉さんは私の正体を知っているから、あんまり驚きはしなかった。

 だけどそんな二人の会話を聞き、申し訳なさがかさを増してきそうになる。

 そう、だよね……。翔葉さんの言う通り、心配かけちゃってるよね……。

 泣かないように強く下唇を噛み直し、声を振り絞る。

「ごめん、なさい……翔葉さんたちにも、迷惑かけて……。」

 私があんな公共の場で正体を晒してしまったから、翔葉さんにも迷惑をかけちゃったかもしれない。

 風羽さんや天さんにも……他のみんなにも。

 泣きそうになりながらも震える声でそう言い、視線を下に動かす。

 怒られるかも、しれない……。