最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 恥ずかしそうに身をよじっているせいで、何を言おうとしていたのか分からない。

 どうしたんだ?

 もう一度聞いてみようと、口を開こうとした時だった。

「私のほうが……大好きですっ……。」

 顔をこれでもかと赤くし、恥ずかしくなったのか俺から距離を取ろうとする神菜。

 ……離してやるものか。

 そんな可愛い事言われたら、離せなくなるだろ。

「どこまで煽れば気が済むんだ。本当に可愛い奴だな。」

「か、可愛くないですっ……!」

 前にも同じようなやり取りをしたな……と思いつつ、ふっと笑みを零す。

 全く……どうしてこうも鈍感で無自覚なんだ。

「可愛くないわけない。お前はこの世の誰よりも可愛い。」

「……っ、い、意地悪です……。」

 満身創痍だというような状態の神菜が、可愛すぎてどうしたものかと頭を抱える。

 ダメだ。こいつは存在自体が可愛すぎるから、何をしても愛おしすぎる。

「意地悪でいい。もっとこっちに来い。」

 再び強く抱きしめ、俺の愛をめいっぱい伝える。