最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 き、キス……したっ……!?

 頬にだったけど、恥ずかしいっ……。

 真っ赤になっている私を微笑みながら見ている新さんは、どこか意地悪だ。

 ううっ、どうして新さんはこんな事平然とできるの……っ。

「あー……ダメだ、可愛すぎる。だが本当に、俺で良いのか?」

 またもや確認してくるような声に、こくりと頷く。

 私はもう、新さんがいないとダメになってる。

 それに私のほうが、新さんに釣り合ってない。

「新さんじゃないとダメですっ……。」

 恥ずかしさを我慢してそう言う。

 すると新さんは、ふっと笑みを漏らしてさっきよりも強く私を抱きしめた。

「実感湧かない。神菜が俺のこと好きだって……夢見てるみたいだ。」

「ゆ、夢じゃ、ありませんっ……!」

 まだ信じていない様子の新さんに、慌ててそう返す。

 多分私の顔は、トマトやリンゴを超えて真っ赤になっていると思う。

 でも、新さんに信じてもらえないほうが嫌だった。

 泣きそうになりながらも訴えると、新さんは幸せそうな笑顔で微笑んだ。