最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 だけど、私だって……。

「私ももう、新さんのこと離しませんっ。ずっと一緒にいてくださいっ……!」

 にっこりと満面の笑みを浮かべて、ぎゅうっと私からも抱き着く。

 新さんに嫌われたとしても、絶対に離れない。

 それくらい、大好き。

 新さんは笑顔でそう言った私に対し、優しいような困ったような笑みを浮かべた。

「はぁ……どうしてそんなに可愛いんだ。こっちの心臓が壊れる。」

「え、えっと……ご、ごめんなさい……?」

 心臓がもたないって、ど、どういう事……だろう?

 首を傾げて、うーんと新さんの言葉について考える。

 真剣に考えこんでいたその時、新さんが不意に私の頬に顔を近づけてきた。

 ん?新さん、どうしたんだろう?

 その途端、ちゅっとリップ音が辺りに響いた。

「…………ふぇっ?」

「可愛すぎ。顔真っ赤だな。」

 急な事で理解が追い付かず、素っ頓狂な声を洩らす。

 そして少しの時間差があってからやっと、さっき新さんにされた事を理解した。

「あ、新さんっ……!い、今っ……!」