最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 私、政府に連れ戻されるのかな……。

 そうなったら絶対、嫌っ……!

 自業自得だと分かっていても、また涙が溢れてきてしまう。

 どうしよう……泣いていても、ダメなのに……っ。

 新さんにこんな事言っても、おかしいと思われる。

 だって……新さんを、私の事情に巻き込みたくない。

 自分の事は自分で何とかしないといけないから、こう言ってもダメ。

 だけど新さんは、私をいつもと変わらず安心させてくれる。

「大丈夫だ、神菜がそう思い詰める事はない。俺がいる。」

「……っ、新さんっ……。」

 ……やっぱり私、新さんの事が大好きだ。

 もうお友達としてなんて、見られない。

 一人の男の人として、新さんが大好きっ……。

 新さんは私のこと、まだ好きでいてくれるのかな……?

 私に告白してくれたけど、それはもう結構前の事だ。

 もしかしたらもう、新さんは私を好きじゃなくなってしまってるかもしれない。

 不安になって涙がかさを増しそうになったけど、自覚してしまったから気持ちを抑えられない。