最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 自分の判断で全校生徒に正体をさらして、そのせいで暴れて……馬鹿みたい。

 新さんがどうして、謝るの……?

 新さんは私のこと、助けてくれたのに……。

「私の、せいなんです……。私が自分の判断で勝手に動いて、勝手に暴走して……。」

 いつもは政府を通して依頼をこなしているから、勝手に動いたのは初めて。

 そのせいで……問題を起こしたら、元も子もないのに。

 本当に私は、どうしようもない馬鹿だ……。

「神菜のせいじゃない。お前は生徒たちを守る為に……動いたんだろ?」

「……っ、違います。私が勝手な事を、したんです。」

 図星を不意に突かれ、咄嗟に否定の言葉を並べる。

 生徒さんたちを守る為。確かにそれは言えてるかもしれない。

 きっとその理由のほうが大きい。

 他にも魔術師としてって思ってたからもあると思うけど、生徒さんたちの安全が第一に大事だった。

 それで体を、動かしてしまった。

 今考えたら私は、取り返しのつかないような事をした。決して許されるような事じゃないものを。