最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

『喧嘩しないでっ!』

 その時、周りにふわっと勢いのある風が巻き起こった。

 そのおかげと言っていいのか分からないけど、喧嘩はやめてくれた。

 ふぅ……喧嘩はやめてくれた……。

 ほっと息を吐いて安心をして、私はようやく気付いた。

 ……みんなの目が、冷たいものに変わっている事に。

 子供だから泣いている子もいたし、どうすればいいのか分からないって子もいた。

『神菜っ……!』

 誰かが呼びに行ったのか、お父さんたちが奥の部屋から勢いよく姿を見せる。

 正直私自身、何が起こっているのか分からなかった。

 さっきの風も魔力のものだと分からずに、慌ててお父さんたちのほうに駆け寄る。

 でも他の親戚は、相変わらず私に厳しい視線を向けてきていた。

 私“だけ”に。

 その日は何も言われず、私たちは急いで帰る事にした。

 ……その日以降、私の悪夢の日々が始まった。



 幼稚園には通っていたけど、その幼稚園でいじめられるようになった。

 あの場に居合わせた親戚の子が言いふらしたらしく、みんな私を見る目が冷たい。