最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 嫌だと心の中で反芻し、記憶に抗おうとする。

 それでも結局魔力に呑まれてしまって、反抗する気力さえも奪われてしまった。



『魔力を持った純血の人間です。』

 幼い頃、かかりつけのお医者さんに言われた言葉。

 その日はあんまり体調が優れなくて、両親に病院に連れて行ってもらった。

 お父さんたちは私が魔力を持っていたのは分かっていたから驚かなかったらしいけど、私は開いた口が塞がらなかった。

 まさか自分が魔力を持っているなんて、思っていなかったから。

 その時は五歳で理解をする事はできたけど、信じる事ができなかった。

 魔力の事は知っていた。それがどんなものかも、何となく分かっていた。

 テレビで魔術師の事や魔族の事を見る度、自分には関係ないと思っていた……のに。

『私、魔力持ってるの……?』

 理解したのか理解していないのか分からない声色で呟き、これからの事に備えていた。

 魔力を持っている人間は希少すぎて、その大体は魔術師になるらしい。

 だけど私は、魔術師になるなんて全く考えてなかった。