最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 ……だけど正直、僕はまともに動く事ができない。

 体の節々が痛み、気を失いそうになる時もしばしば。

 今の僕じゃ、足を引っ張るだけ。

 先輩を止めないと、正気に戻さないととは分かっているけど……動けない。

 そんな情けない自分が、馬鹿みたいだ。

 もっと魔力の質を上げたり、努力をしておけば良かった。

 ……今更、遅いけど。

 そう考えて悩みに悩んでいる間にも、先輩は苦しみを加速させている。

 どうしたら、いいの……。

 隣で驚いたような顔をしている小鳥遊は、拳に力を込めている。

 爪が食い込んでいるのか、血が若干滲んでいた。

「あいつ、そろそろヤバい……。」

 でも小鳥遊が急に、そんな不吉な事を言い出した。

 先輩をじっと見つめながら、見た事ないくらいの眼光で眉間に皺を寄せている。

「小鳥遊、何言ってるの……?」

 今度は僕がそう尋ね、予想が外れることを祈る。

 ……だけどこういうのはどうして、大抵嫌な予感が当たってしまうんだろう。

 小鳥遊は僕の言葉にぴくっと反応し、ゆっくりと口を動かした。