最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 その声が地を這うような低い声で、思わず震えあがってしまった。

 生徒会長、こんな声出せたんだな……。

 会長の裏の顔は知ってたけど、ここまでとは思ってなかった。

 それなのに観心は強気な態度のままで、聞いた事ないくらい真剣な声色でこう言った。

「今僕が見た限りで言える事は本当にまずい状況だって事だけ。それ以上は僕も、読む事ができなかった。」

 なら、偉そうな口調で言うなっての……。

 さとり族の中でも優秀な観心の御曹司だったら、細かな状況把握はできると思ってた。

 拍子抜けしそうになる言葉が飛んできて、反抗意識が芽生える。

「じゃあわざわざ言うなって――」

「確かに、僕たちAnarchyは戦闘方法なんて知らないから役立たない。Zenithや生徒会みたいに、凄い能力を持ってない。」

 会長の言葉を遮って、大きな声で言い放った観心。

 その姿に思わず顔を上げ、観心のほうに視線を移す。

 だけどその途端、観心ははっとしたように殺戮魔術のほうを見つめた。

 驚いたように、でも若干嬉しそうにしながら見つめている観心に不思議に思う。