最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 会長は生徒たちに裏の顔を隠していたから、周りの生徒はこれでもかというほど驚いている。

 僕は慣れてるから、何ともないけど。

 でも……先輩が元宮神菜だったとしても、ヤバい状況なのは変わらない。

 大昔にも、今と同じ事が起きていたらしい。

 その時は世界最高級の魔術師が止めたから良かったけど、その分代わりに命を落としたと聞いている。

 それのせいで、先輩の事が心配でたまらなかった。

 先輩が魔術師なら、同じ事をしようとするはず。

 そう考えると……先輩が命を落とすという事が、少なからずあるという事になる。

 それだけは、ダメだ……っ。

 先輩に死んでほしくない。危険な事をしてほしくない。

 お願い先輩、身を投げるような事だけは……っ!

「おい!元宮神菜があの渦の中に入ってったぞ!」

 ……なのに祈りも虚しく、そんな声が辺りに響く。

 僕は見たくもなくてその場に蹲り、ぎゅっと目を瞑る。

 嫌だ、嫌だよ……先輩。

 先輩は人間の中でもダントツに優しく、純粋で鈍感で……誰よりも魅力がある女の子。