最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

 余裕のない男だと思われたくないしな……。

 もしかすると、Zenithにも話が行く可能性がある。あっちには情報通がいるから。

 だがあいつらはまだましかもしれない。神菜大好き野郎が集まってるし。

 問題はやはり……生徒会だ。

 根回しはしておくが草薙が本性を現した以上、神菜に接触しようとしてくるかもしれない。

 ……いや、あの執着心なら絶対にする。

 あそこまであからさまに神菜大好きオーラを出していたら、嫌でも分かってしまう。

 神菜が恐怖心を抱いているからあいつを好きになる可能性は低いが、好きにならないと断言ができない。

 ……油断は、一番してはいけない。

 そう考えるとやる事は大量にあるが、これも神菜の安全の為。

 神菜に危害がなければ、俺はそれでいいんだ。こいつが笑顔で過ごしてくれれば、それで……。

 考え込んでため息を吐きかけたその時、おもむろに神菜が声を上げた。

「あの、新さん……頭、撫でてくれませんか?」

 恐る恐る言われた言葉に、俺は一瞬耳を疑った。