最強さんは魔術少女を溺愛したい。⑤ ~最強さんの最大級溺愛は留まらない~

『あんたなんかいなければ、良かったのに……っ!』

 ……あはは、そうだよね。

 私が、行かなきゃいけない。

「私が何とかしないと……正体がバレても、魔術師として動かなきゃダメ。」

 自分に言い聞かせるように呟いて、息を整える。

 そうだよ。私は元々ここに任務で編入した。

 だからこそ……“魔術師”として動かないと。

 もうバレるとか、余計な事を考えないように。

 窓枠に立って、中央棟までテレポートしようと魔力を使う。

「おい……栞、何やって……っ!」

「しーちゃんっ!?」

「落ちちゃうよっ……!栞、降りてっ……!」

 後ろでみんなが止めようと、声をかけてくれる。

 周りも私の行動にざわつき始めて、私に視線が一気に集中した。

 隠れて動いても良かった。

 でもみんなを守れるのなら……バレてもいい。

 もう逃げ道は……残されていない。

「みんな、今までありがとう。」

 私は後ろを振り返って、精一杯の笑顔を浮かべた。

 死ぬかもしれない。いや、死ぬ確率のほうが高い。

 ……だけど、どうこう言ってる場合じゃないのは分かっている。