そして。
「私は試合をするのは全然大丈夫です。でも相手はどうします?あんまり弱い相手だとこっちも練習にならないですし」
と逆に言い返してやる。
そんな私を見て「ヒューッ」と口笛を吹き面白そうに目を見開くジャック。
ハロルドも私の強気な発言に笑みを浮かべていた。
「…そうだな。年齢や体格考えるとキースかシェスか…。キース、シェスちょっとこっち来てくれ」
ハロルドが声をかけたのは、先ほど試合をしていた2人の少年たち。
「副団長…コイツ誰?」
彼に呼ばれ、近寄ってきたキースは、怪訝な表情でハロルドにそう問いかける。
「この子はフロイド。年は13歳だからキースと同い年だな。今日、街で俺の妹を助けてくれて剣がかなり使えるらしい。そこで、俺がスカウトして連れてきたんだが…せっかくだしお前らのどっちかと試合をしてもらいたくてな。どうだ?」
「…ははっ。俺らと試合を?無理無理、こんな奴じゃ相手にならないよ」
小馬鹿にしたように鼻で笑うキースに流石の私もカチンときた。



