すると。

「フローラ…私がお前に早めに話したところで、聞く耳を持たないのはわかってるんだぞ」

まさかの反撃に私は、ピクッと反応してしまう。

…さすがお父様。私のことよくわかっていらっしゃる。

「…どうしてそう思いますの?」

笑顔を崩さず、父を見据える私。

「お前が昔からキャンベル公爵家のことを大切に思っているのは知っている。それに関しては私も嬉しいのだが…オフィーリアや、アイラのようにフローラ…お前も良い家に嫁ぎ、幸せになってもらいたいと思っているのだ。キャンベル家のことは気にするな。直系筋ではないが、分家に男子もいるしなんとかなる」

父の言葉に、私は小さく肩を落とした。

…私にとって、素敵な男性との結婚が一番の幸せって思ってるのね。