けれど、私は自分自身の手でキャンベル公爵家を守りたいという目標がある。


「お姉様、私…女だからと言う理由だけで公爵家を継げないのは嫌なのです。もちろん、私以上に当主に相応しい方がいらっしゃるのであれば、潔く身を引きますし、私も安心です…まぁ、そんな方がいればの話ですけどね?」


真っ直ぐお姉様の目を見つめ、キッパリとそう言い放った。


「…そうね。シェラード公爵家の件、アイラには私から何か情報がないか連絡をしてみるわ。フローラ、貴女は貴女のしたいようになさい。亡くなったお母様も多分それを望まれていると思うから」


「お姉様、ありがとうございます」


お礼を述べ、小さく会釈をした私に近づき、肩をポンポンとオフィーリアお姉様は優しく叩く。


なんだか、お姉様に励まされているようで私はほんの少しだけ、擽ったい気持ちになったのだった。