大丈夫かな?…不安でしかないわ。
内心そう思いつつ、結局は私も2人についていくしかなかったのだった――。
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「わぁ…。賑わってるわね」
アンが話していたカフェまではそこまで遠くなく、程なくして到着する。
カランカランと、入口のベルを鳴らし、店に足を踏み入れると席はほとんど埋まっていて私は目を丸くした。
「まぁねぇ、最近出来たばっかりで人気の所なのよ?特に若いカップルに人気らしいの」
確かに言われてみれば、若い男女の客の割合が高い。
「いらっしゃいませ〜。3名様ですか?」
「はい。席空いてます?」
パタパタと駆け寄ってきた店員に向かってアンがそう問いかけた。
「大丈夫ですよ。お席の方ご準備しますので少々お待ち下さい」
ニコッと愛想良く微笑むとテキパキと席の準備をし出す店員。
そんな店員を横目にアンは「3人席あいてるって。良かったわねキース」と、キースに対してそんな言葉を投げかける。
「…うるさいな、ほっとけよ」
少しムッとしたようにアンを睨むキースだが、彼女は微塵も気にした様子なくニヤニヤと不敵な笑みを浮かべていた。



